Japanische Klassiker mit Furigana
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わかいふじんのちょしょふたつ
若い婦人の著書二つ
宮本 百合子
Lesen Sie 若い婦人の著書二つ (わかいふじんのちょしょふたつ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.582 Zeichen · 11 Bildschirme
たのであった。
『煉瓦女工』の野沢富美子さんの場合は、豊田正子とちがって、はっきり作家として成長してゆくことが目ざされているのだが、やはりこの人の推薦の言葉にも、直木三十五しか読んでいないことが一つの強味のようにいわれて、環境の条件だけが押されているのは何かを私たちに考えさせないだろうか。
本を読む欲求というものは、青春時代、つまりは人生への何かの欲求、何かの探求から生れるものなのだと思う。ゴーリキイの「幼年時代」「人々の中」「私の大学」などは傑れた文学上の古典であり、人生の塩のような作品だが、これらの作品の中に描き出されている少年青年としてのゴーリキイの環境は実に苛酷なものであった。その苛酷な野蛮な、周囲の日常生活の流転の姿に痛む若い日のゴーリキイの心が、人間社会のよりひろさ、より明るさを求めてどんなに苦心して本を読んで行ったかということは「人々の中」などにまざまざと描かれている。読むこと、読んだことを考えることとその考えでいくらかずつ豊かにされた心で周囲を見直してゆくこと、そのことでゴーリキイは、「どん底」を描き出しつつその「どん底」で腐らされるには人間があまり貴重なものであるという自覚にそって、あれだけの作家となったのであった。