Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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わかきひのジンギスカン

若き日の成吉思汗

林 不忘

Lesen Sie 若き日の成吉思汗 (わかきひのジンギスカン) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.827 Zeichen · 68 Bildschirme

Aozora Bunko

札木合 ううむ、こんなにおれを踏み潰しても、なお飽きたらず、まだこの上に、おれの顔へ唾を吐きかけようというのか。面と向って嗤おうというのか。さ、嗤え! さ、笑ってくれ! (詰め寄る)

台察児は刀の鯉口を切り、隙あらば斬りつけんと身構える。

成吉思汗 (平然と)おれこそ君に、嗤ってもらおうと思って来たのだ。この顔に、唾を吐きかけてもらおうと思って来たのだ。おれの話を一通り聞いてから、どんなにでも笑ってくれ――まあ、聞け。この一と月の間、守る君も苦しかったろうが、攻めるおれも辛かったぞ。城中の窮乏ぶりが伝わってくるにつけて、おれは、身を切られるような思いをした。この城を囲むのは、初めから、おれの真意ではなかったのだ。まっすぐ乃蛮へ攻め入りたかったのだが、四天王をはじめ部下のやつらは、きっとこのおれが、昔の合爾合姫のことを根に持って、君に恨みを懐いているだろうと思い、まず、この札荅蘭城を屠ろうと言って肯かないのだ。おれも神様じゃあなかった。その家来たちの忠義立てを利用して、何年かの長い間、おれの胸の底に灼きついていた合爾合への恋を果そうとした。それが昨夜の、あの降伏の勧告だ。