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Japanische Klassiker mit Furigana

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わかさはるさばのなれずし

若狭春鯖のなれずし

北大路 魯山人

Lesen Sie 若狭春鯖のなれずし (わかさはるさばのなれずし) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.082 Zeichen · 3 Bildschirme

Aozora Bunko

春と言っても、三月ものは未だチト尚早であるが、四月ものは脂の乗り塩梅が申し分なくたまらない。

私はこの春さばを入手すべく、且つ視察かたがた意を決して窯場を発足、若狭小浜へ二月下旬に着いた。さて一番に驚き入ったことは、若狭に若狭の海産物がほとんど見られないということであった。それは近年乱獲を防ぐためからの漁獲制限があり、むやみやたらには漁獲まかりならぬという県令で、このところ僅々小舟十艘ぐらいが内職のように釣糸を垂らし、小網を打っている始末である。それにひきかえ需用の激増は日に月に盛んなもので、大阪はもとより東京方面の要求が頓に拡大の一途をたどり、どうしようもない仕儀から、最初は心ならずも鳥取、松江、出雲、こんな沿岸つづきの海辺から似て非なるかれい、さば、小だいなどを招き、若狭ものとして需用を満たしている。ところが今日では、北海道ものもあれば伊勢ものもあるというわけで、小浜魚市場における魚類の七、八割は他国もので満たされている始末、現に私の行ったときなど、天気好晴でありながら、地の春さばは、わずかに十五、六本しか市場に顔が見られないといった風で、てんで問題にならないのである。