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Japanische Klassiker mit Furigana

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くさのねもと

草の根元

宮本 百合子

Lesen Sie 草の根元 (くさのねもと) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.050 Zeichen · 3 Bildschirme

Aozora Bunko

くすんだ様な部屋の中に、ポッツリ独りで居るのが仕舞いには辛くなって来る。

若い人達が頭にさして居る様な、白い野菊の花だの、クリーム色をみどりでくまどったキャベージに似たしなやかな葉のものや、その他赤いのや紫のや、沢山の花のしげって居る大きな鉢を見て居るうちに、それだけが一つの小さい世界の様に思えて来る。

淋しいもんで、いろいろ勝手な事を考えて自分で慰むより仕方がない。

あの草の根方に、小っぽけな人間の形をしたものが一杯居る。

それが皆、私のふだんから好いて居る西洋の何百年か前の着物を着て歩き廻って居る。

居る女達は、皆、私が絵で好いて居るゆったりと見事な身の廻りをして、小姓に長いスカートをかかげさせて、左の掌に白い羽根の扇をのせてしとやかに動いて居る。

あっちの根元に立派なホールがあって、集った人達が笛を吹いたり※イオリンを鳴らして居るかと思うと、すぐここの根元では、すばらしい天蓋のある乗物にのって美くしい女王がそそり立った城門から並木道へさしかかって居る。

あー、あの可愛い女の人の靴がぬげた。

私は誰か出て来て、なおしてあげる人はないのかと私の気が揉める。