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Japanische Klassiker mit Furigana

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くさめいきゅう

草迷宮

泉 鏡花

Lesen Sie 草迷宮 (くさめいきゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.733 Zeichen · 142 Bildschirme

Aozora Bunko

草に鼻筋の通った顔は、忘れもせぬ鶴谷の嫁、初産に世を去った御新姐である。

親仁は天窓から氷を浴びた。

恐しさ、怪しさより、勿体なさに、慌てて踏んでいる足を除けると、我知らず、片足が、またぐッと乗る。

うむ、と呻かれて、ハッと開くと、旧の足で踏みかける。顛倒して慌てるほど、身体のおしに重みがかかる、とその度に、ぐ、ぐ、と泣いて、口から垂々と血を吐くのが、咽喉に懸り、胸を染め、乳の下を颯と流れて、仁右衛門の蹠に生暖う垂れかかる。

あッと腰を抜いて、手を支くと、その黒髪を掻掴んだ。

御免なせえまし、御新姐様、御免なせえまし、と夢中ながら一心に詫びると、踏躪られる苦悩の中から、目を開いて、じろじろと見る瞳が動くと、口も動いて、莞爾する、……その唇から血が流れる。

足は膠で附けたよう。

同一処で蠢く処へ、宰八の声が聞えたので、救助を呼ぶさえ呻吟いたのであった。

かくて、手を取って引立てられた――宰八が見た飛石は、魅せられた仁右衛門の幻の目に、すなわち御新姐の胸であったのである、足もまだ粘々する、手はこの通り血だらけじゃ、と戦いたが、行燈に透かすと夜露に曝れて白けていた。