Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はなばなしきしゅんかん
華々しき瞬間
久坂 葉子
Lesen Sie 華々しき瞬間 (はなばなしきしゅんかん) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.114 Zeichen · 92 Bildschirme
蓬莱和子と、南原杉子は、音楽から遠のいてありふれた流行の話をしていた。
「洋服のことなんか僕わからない」
「あら、ごめんなさい。のけものにして、ねえ、六ちゃん。お杉の黒のスーツどう思う? ちっとも似合わないわね。お杉は、明るい色彩の方が似合ってよ」
南原杉子は、黒がきこなしにくいものであることも、美人にしか似合わないことも承知している。しかし、二三日前、仁科六郎は、ひどく南原杉子のいでたちをほめたのである。
「僕はからきし色合のことわからないんだ」
「お杉が黒をきると澄ましすぎるわ」
南原杉子は、にっと笑いながら、スーツの上着を脱いだ。真白い袖なしの絹のブラウス。誰でも、長い下着をきこんでいる季節なのだ。だから露わにのびのびした腕が、うす緑の電光のもとで、かなり刺戟的にみえて、しばらく、仁科六郎も蓬莱和子も黙っていた。南原杉子は、仁科六郎が、黒のいでたちをほめてくれなかったことに逆襲したのだ。
「さむくない。お若いのね」
「私、冬中、いつも上着の下はこうなのよ」
「活動的なお杉らしいわね」
話がいり乱れて来た。随分のんだからである。スタンドをはなれて踊っている他の御客のあしもともおぼつかない。