Japanische Klassiker mit Furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lesen Sie 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) von 小山 清 (こやまきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.741 Zeichen · 486 Bildschirme
彼も私のことを覚えていてくれたのでした。お母さん、その人の傍にいるだけで自分というものが幾分か善良になるように思う、そういう人がこの世の中に本当にいるのですね。インゲマンという人はそういう人なのです。「アンデルセン君、僕には君がとてもいいものを書いてくれるように思えるのだがなあ。」私の顔を覗き込みながら励ますように云ってくれました。お母さん、私の稚さを笑って下さい。私はこう思ったのです。「僕も善良でないことはないのだ。僕にもなにか書けないことはないのだ。」と。もとより彼はすぐれた、そして既に立派な業績を残している人ですし、私は自分の道を歩みはじめたばかりの者に過ぎませんでしたが、彼と私とはその目指すものの上で傾向を一つにしているようなところがあって、種々の談話のうちにも嬉しい共感を味わうことが出来ました。私は彼と話しながら幾度となく自分の身を省みさせられました。そして果は自分の安逸さを責めずにはいられませんでした。彼の身内にはなお衰えぬ血と力とが感ぜられたのです。人生や仕事に対する熱意のことで、無名の私がこの人に負けるとしたら、それは恥しいことなのだぞ。