Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おちぼひろい

落穂拾い・犬の生活

小山 清

Lesen Sie 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) von 小山 清 (こやまきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.741 Zeichen · 486 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「まあ、無名な方なのね。素敵ですわ。でも、いずれ御発表になるのでしょ。」

「遊んで食ってゆける身分じゃないから、そのうち開業するだろう。」

「暖簾を分けてあげなさるわけですね。」

「満更知らない顔も出来ないだろうな。」

「ひどく気のないお口振りですわ。私期待して居りますわ。お名前聞かせて戴けません?」

「ばかに熱心じゃないか。見ぬ恋にあこがれるというやつだね。水をさすわけじゃないが、あまり期待しない方がいいよ。」

「まあ、先生からしてそんなことをおっしゃっては、それこそはじまらないじゃありませんか。お友達の開業御披露のためですわ。」

「鈍重な癖に気障な男だから、どんな名乗りをあげるか知らないが、小山清って云うんだ。」顔から火の出る思いであった。これも已むを得ぬ。誰のためでもない、不遇の友達のためだ。開業早々は誰しもこんな気持を経験するのじゃあるまいか。ああ、なんという晴がましさだろう。「小山清なんて可笑しな名前だね。赤面せざるを得ないよ。つつころばしって感じじゃないか。新派のぺえぺえ役者にこんな名前のがいるね。それも田舎廻りだ。もう少しなんとかならなかったものかしら。