Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おちぼひろい

落穂拾い・犬の生活

小山 清

Lesen Sie 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) von 小山 清 (こやまきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.741 Zeichen · 486 Bildschirme

Aozora Bunko

同級生の見ている前で、腰巻姿で秤の上にあがるよりは、真っ裸の方がまだよかったから。ある日、吉原公園の池の際にあった吉原の鳶頭の家の前で友達と遊んでいたときに、私はそこに転してあった土木作業に使う鉄の重石のようなものを、過って右足のうえに落した。足の甲が腫れあがって指の股がひっついてしまった。たいした怪我ではなかったが、私は足を引摺らずには歩くことが出来なかった。直るまで学校は休んでも差支えはなかっただろうが、家では私を休ませなかった。その頃父のもとに内弟子にきていた春さんというはたちあまりの若者の背に負われて私は学校へ行った。体操の時間に私が繃帯をした足を引摺って歩いているのを見て、先生が私を列外に出して休ませた。私は運動場にある号令台に躯をよせて佇んで、同級生が元気よく行進しているさまを眺めていた。私は自分ひとり落伍しているのが、きまりが悪くて仕方がなかった。私のそばを通る際に、嘲弄してゆく生徒もあった。後になっては私も、もっと些細な怪我でも、それを理由にして体操をなまけたこともあった。

婆やの後にきた女中はえつと云った。えつやは叔母の嫁ぎ先の縁故で私の家にきたのであった。