Japanische Klassiker mit Furigana
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ふきのしたのかみさま
蕗の下の神様
宇野 浩二
Lesen Sie 蕗の下の神様 (ふきのしたのかみさま) von 宇野 浩二 (うのこうじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.862 Zeichen · 12 Bildschirme
クシベシの小屋では、今はもう壁の代りに張ってあった材木を、大抵御飯を炊く薪の代りに使ってしまったものですから、夏ならばいいが、風の吹く日などはたまらないのです。まるで私たちの家の庭にある、四阿の中に住んでいるような訳ですから、膚を突きさすかと思われるような風がぴゅうぴゅうと吹き通すのです。それに、見ると、コロボックンクルから貰った俵ももう殆どなくなりかけて来たのです。さすがのクシベシもこれでは冬が越せないぞと、心配になって来ました。
それでも、根がそういう怠け者のことですから、ぐずぐずと日を暮しているうちに、とうとう今日で俵のお米がみんなになってしまうという日が来ました。ところが、生憎、この日は一段と寒さの激しい日で、見ていると、山の頂にかたまっては流れている雲の色さえ、そのまま凍ってしまうかと思われるような寒さで、それを見ながら、ああ、ああ、明日から食べる物がなくなるんだな、と思いますと、クシベシは胸騒ぎがする程心細くなって来まして、寒さが一倍体にこたえるのです。何はともあれ、食べて体を温めようと思い立ちましたが、例の通り薪がありませんので、仕様がないので、自分の小屋の柱を一本切りました。