Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はくめい
薄明
Lesen Sie 薄明 (はくめい) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.073 Zeichen · 18 Bildschirme
しかし、医者の見そこないは、よくある事だ。いや、見そこないのほうが多い。私は医者の言う事はあまり信用しない性質である。
早く眼が見えるようになるといい。私は酒を飲んでも酔えなかった。外で飲んで、家へ帰る途中で吐いた事もある。そうして、路傍で、冗談でなく合掌した。家へ帰ったら、あの子の眼が、あいていますようにと祈った。家へ帰ると子供の無心の歌声が聞える。ああ、よかった、眼があいたかと部屋に飛び込んでみると、子供は薄暗い部屋のまんなかにしょんぼり立っていて、うつむいて歌を歌っている。
とても見て居られなかった。私はそのまま、また外へ出る。何もかも私ひとりの責任のような気がしてならない。私が貧乏の酒くらいだから、子供もめくらになったのだ。これまで、ちゃんとした良市民の生活をしていたなら、こんな不幸も起らずにすんだのかも知れない。親の因果が子に報い、というやつだ。罰だ。もし、この子がこれっきり一生、眼があかなかったならば、もう自分は文学も名誉も何も要らない、みんな捨ててしまって、この子の傍にばかりついていてやろう、とも思った。
「坊やのアンヨはどこだ? オテテはどこだ?」