Japanische Klassiker mit Furigana
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うすこうばい
薄紅梅
泉 鏡花
Lesen Sie 薄紅梅 (うすこうばい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.133 Zeichen · 122 Bildschirme
――そうして半※(「巾+白」、第4水準2-8-83)を畳みながら、行儀よく膝に両の手を重ねて待ったお嬢さんに、顔へ当てるように、膝を伸しざまに差出した。
「ほんとうに、あなた、蟆子のたかりましたほどのあともございませんから、御安心遊ばせ。絞りかえて差上げましょう。――さようでございますか、フとしたお心持に、何か触ったのでございましょう。御気分は……」
「はい、お庇で。」
「それにつけて、と申すのでもございませんけれど、そういえば、つい四五日前にも、同じ処で、おかしなことがあったんでございますの。ええ、本郷の大学へお通いなさいます学生さんで、時々おいで下さいます。その方ですが、あなた、今日のような好いお日和ではありません、何ですか、しぐれて、曇って、寂しい暮方でございましたの。
やあ、と云って、その学生さんが、あの辻の方から。――油を惜しむなよ、店が暗いじゃないか。今つける処なのよ、とお心易立てに、そんな口を利きましてね、釣洋燈の傍に立っていますと、その時はお寄りなさらないで、さっさと水道橋の方へ通越していらっしゃいました。
三崎座が刎ねまして、両方へばらばら人通りがありました。