Japanische Klassiker mit Furigana
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うすこうばい
薄紅梅
泉 鏡花
Lesen Sie 薄紅梅 (うすこうばい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.133 Zeichen · 122 Bildschirme
片手に、旦那様穿換えの古足袋を握っている。
「ああ、これだ。」と、喟然として歎じて、こんどは、畳へ手をついた。
この傭にさえ、弦光法師は配慮した。……俥賃には足りなくても、安肉四半斤……二十匁以上、三十匁以内だけの料はある。竹の皮包を土産らしく提げて帰れば、廓から空腹だ、とは思うまい。――内証だが、ここで糸七は実は焼芋を主張した。粮と温石と凍餓共に救う、万全の策だったのである、けれども、いやしくも文学者たるべきものの、紅玉、緑宝玉、宝玉を秘め置くべき胸から、黄色に焦げた香を放って、手を懐中に暖めたとあっては、蕎麦屋の、もり二杯の小婢の、ぼろ前垂の下に手首を突込むのと軌を一にする、と云って斥けた。良策の用いられざるや、古今敗亡のそれこそ、軌を一にする処である。
が、途中まず無事に三橋まで引上げた。池の端となって見たがいい、時を得顔の梅柳が、行ったり来たり緋縮緬に、ゆうぜんに、白いものをちらちらと、人を悩す朝である。はたそれ、二階の欄干、小窓などから、下界を覗いて――野郎めが、「ああ降ったる雪かな、あの二人のもの、簑を着れば景色になるのに。」――婦めが、「なぜまた蜆を売らないだろう。