Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うすこうばい

薄紅梅

泉 鏡花

Lesen Sie 薄紅梅 (うすこうばい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.133 Zeichen · 122 Bildschirme

Aozora Bunko

隅田に向いた中二階で、蒔絵の小机の前を白魚船がすぐ通る、欄干に凭れて、二人で月を視た、などと云う、これが、駿河台へ行く一雪の日取まで知っているんだ。

黙りでは相済まないと思って、「先生、私も、京子とともに無点本の水滸伝。」上杉先生が、「その隙に、すいとんか、おでんを売れ。」「ははっ。」とこそは荷高似内、口をへの字に頤の下まで結んで鼻を一すすり、無念の思入で畳をすごすごと退る処は、旧派の花道の引込みさ。」

「三枚目だな、我がお京さんを誰だと思うよ、取るに足らず。すると、まず、どこにも敵の心配はなしか。」

「……ところがある、あるんだ! 一人ある。」

弦光は猫板に握拳を、むずと出して、

「驚破、驚破、その短銃という煙草入を意気込んで持直した、いざとなると、やっぱり、辻町が敵なのか。」

「噴出さしちゃ不可いぜ。私は最初から、気にも留めていなかった、まったくだ。いまこう真剣となると、黙っちゃいられない。対手がある、美芸青雲派の、矢野も知ってる名高い絵工だ。」

三十

「――野土青麟だよ。」

「あ、野土青麟か。」

「うむ、野土青麟だ。およそ世の中に可厭な奴。」