Japanische Klassiker mit Furigana
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くすりうりのしょうねん
薬売りの少年
小川 未明
Lesen Sie 薬売りの少年 (くすりうりのしょうねん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.438 Zeichen · 9 Bildschirme
「だれかきた。」と、一人の子供が、いいました。
「いま、先生は、お留守ですよ。」と、他の子供が、少年を見ていいました。
「薬売りですが、お留守ですか。」と、少年は、いって、恍惚として、かなたに輝く青い海をながめたのです。
「カナリヤにやる、はこべを採りにいらしたのだからすぐお帰りになるわ。」と、女の子がいいました。
「いい景色ですね。」と、思わず口に出して、薬売りの少年は、がけっ鼻の方へ歩きました。
「この家は、あぶないのだよ。先生は、変人だから、人の住まない家に住んでいるのだ。」と、一人の子供が、いいました。薬売りの少年は、おんばこを摘んでいた少女が、いった言葉を思い出したのです。
「どうして、変人なんですか?」
「だって、がんこなんだもの、人があぶないといっても平気でいるからさ。けれど、先生は、僕たち子供だけはかわいがってくれるよ。」
「いい人ではありませんか?」
「それは、いい人さ。けれど、大風が吹いたり、地震があったりしたら、この家は、がけがくずれてひっくり返るかもしれん。そうすれば、僕たち安心して、本を習うこともできないだろう。」と、子供が、いいました。