Japanische Klassiker mit Furigana
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きょこうのはる
虚構の春
Lesen Sie 虚構の春 (きょこうのはる) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.586 Zeichen · 108 Bildschirme
毎年、僕は、あれを覗いて、親爺が金ない金ない、と言っても安心していたのだが、こんどだけは、本当らしいぞ。対策を考究しようじゃないか。こまった。こまった。清水忠治。太宰先生、か。」
月日。
「冠省。へんな話ですが、お金が必要なんじゃないですか? 二百八十円を限度として、東京朝日新聞よろず案内欄へ、ジュムゲジュムゲジュムゲのポンタン百円、(もしくは二百円でも、御入用なだけ)食いたい。呑みたい。イモクテネ。と小さい広告おだしになれば、その日のうちにお金、お送り申します。五年まえ、おたがいに帝大の学生でした。あなたは藤棚の下のベンチに横わり、いい顔をして、昼寝していました。私の名は、カメよカメよ、と申します。」
月日。
「きょうは妙に心もとない手紙拝見。熱の出る心配があるのにビイルをのんだというのは君の手落ちではないかと考えます。君に酒をのむことを教えたのは僕ではないかと思いますが、万一にも君が酒で失敗したなら僕の責任のような気がして僕は甚だ心苦しいだろう。すっかり健康になるまで酒は止したまえ。もっとも酒について僕は人に何も言う資格はない。君の自重をうながすだけのことである。