Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐびじんそう
虞美人草
Lesen Sie 虞美人草 (ぐびじんそう) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.559 Zeichen · 401 Bildschirme
、第3水準1-87-64)の線は一点一劃を乱すことなく整然として一点一劃のうちに活きている。動いている。しかも明かに動いて、動く限りは形を崩す気色が見えぬ。
「あの横に見えるのは何」と糸子が聞く。
「あれが外国館。ちょうど正面に見える。ここから見るのが一番奇麗だ。あの左にある高い丸い屋根が三菱館。――あの恰好が好い。何と形容するかな」と宗近君はちょっと躊躇した。
「あの真中だけが赤いのね」と妹が云う。
「冠に紅玉を嵌めたようだ事」と藤尾が云う。
「なるほど、天賞堂の広告見たようだ」と宗近君は知らぬ顔で俗にしてしまう。甲野さんは軽く笑って仰向いた。
空は低い。薄黒く大地に逼る夜の中途に、煮え切らぬ星が路頭に迷って放下がっている。柱と連なり、甍と積む万点の※(「陷のつくり+炎」、第3水準1-87-64)は逆しまに天を浸して、寝とぼけた星の眼を射る。星の眼は熱い。
「空が焦げるようだ。――羅馬法王の冠かも知れない」と甲野さんの視線は谷中から上野の森へかけて大いなる圜を画いた。
「羅馬法王の冠か。藤尾さん、羅馬法王の冠はどうだい。天賞堂の広告の方が好さそうだがね」
「いずれでも……」