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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんぱくせき

蛋白石

宮本 百合子

Lesen Sie 蛋白石 (たんぱくせき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.056 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

「行きたかったらどっかへ行けばいいさ!」

そんな事を思って肇は午前中はかなり力を入れて翻訳物をした。

二時頃になると肇はとうとう篤を誘って千世子の処へ出掛けた。

道々肇はこんな事を云った。

「今日はね、

ほんとうは行くまいと思ったんだよ。

だけどやっぱり出て来ちゃったねえ。」

「そうかい、

ほんとうにこの頃は随分ちょくちょく行くねえ、

あの人は遠慮なんかしないから邪魔だったらそう云うだろうさ!

だからいいやね。」

「だって邪魔だなんて云われるまで行くなんてあんまりじゃないか。」

二人はだまってポクポクと広い屋敷町を歩いた。

しばらくたって肇は篤の顔をのぞく様にして低い声を一層低くして云った。

「一体あの人は何故あんな風をしてるんだろう。」

「あんな風って。」

「髪だってああ云う風に結ってるしさ、

何だか違うじゃないか、

それにあの人はどんな時でも右の小指に小さいオパアルの指環をはめてるねえ。」

「すきだからだろう、

髪だって指環だって好きだからああやって居るんだろうさ、

気んなるんならきいて見るといい。」

二人は静かに歩きながら千世子の事についてぼそぼそと話し合って居た。