Japanische Klassiker mit Furigana
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しじみだに
蜆谷
山本 周五郎
Lesen Sie 蜆谷 (しじみだに) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.957 Zeichen · 28 Bildschirme
という厳重な布令がまわった。……川端の源五は、関ヶ原の合戦の始まる前に帰っていた、「けがをした」といっていたが、実はいくさが恐ろしくて逃げ帰ったという噂がたち、自分でもうしろ暗かったものか、ほとんど世間づきあいをせずにいたが、その布令がまわると急に元気になり、大手を振ってのしまわりだした。
――弥之と又は槍足軽になって関ヶ原の合戦へ出た、けれどもおれは足をくじいて途中で帰って来たんだ、おれは荷駄人足で関ヶ原にもかかわりはない。しかしあの二人はただじゃあすまない、もし帰って来れば捕まって斬られる、だってあいつらは槍を持って軍勢の中で戦ったんだから。
源五は得々とこう云いまわった。なにしろ総大将であり領主だった三成はじめ、小西、安国寺などという偉い人たちさえ、捜し出されて捕まり、罪人のように首を斬られた。その他この付近でも関ヶ原くずれが幾人となく捕えられ、そこで斬られたり、本陣へ曳かれていって打ち首になったりした。源五の言葉がなくとも、西畑の家族や弥之助の母は生きた心地もなかったのである、それでもいざとなったら村人たちが見捨てはしない、きっとちからになってくれるだろうと考えていたら、庄屋の沼田六平次がまず田を取り上げた、自分のものが五反、あとの五反は庄屋から借りていた、その五反を取り返されたのだ、それをきっかけ