Japanische Klassiker mit Furigana
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かにこうせん
蟹工船
小林 多喜二
Lesen Sie 蟹工船 (かにこうせん) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.890 Zeichen · 125 Bildschirme
中風患者のように身体をふるわした。
然し、それでも全くかまわない。何故なら、日本帝国のためどんなものでも立ち上るべき「秋」だったから。――それに、蟹工船は純然たる「工場」だった。然し工場法の適用もうけていない。それで、これ位都合のいい、勝手に出来るところはなかった。
利口な重役はこの仕事を「日本帝国のため」と結びつけてしまった。嘘のような金が、そしてゴッソリ重役の懐に入ってくる。彼は然しそれをモット確実なものにするために「代議士」に出馬することを、自動車をドライヴしながら考えている。――が、恐らく、それとカッキリ一分も違わない同じ時に、秩父丸の労働者が、何千哩も離れた北の暗い海で、割れた硝子屑のように鋭い波と風に向って、死の戦いを戦っているのだ!
……学生上りは「糞壺」の方へ、タラップを下りながら、考えていた。
「他人事ではないぞ」
「糞壺」の梯子を下りると、すぐ突き当りに、誤字沢山で、
雑夫、宮口を発見せるものには、バット二つ、手拭一本を、賞与としてくれるべし。
浅川監督。
と、書いた紙が、糊代りに使った飯粒のボコボコを見せて、貼らさってあった。