Japanische Klassiker mit Furigana
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かにこうせん
蟹工船
小林 多喜二
Lesen Sie 蟹工船 (かにこうせん) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.890 Zeichen · 125 Bildschirme
その横に仰向けにひっくり返って、林檎を食いながら、表紙のボロボロした講談雑誌を見ているのがいた。
四人輪になって飲んでいたのに、まだ飲み足りなかった一人が割り込んで行った。
「……んだべよ。四カ月も海の上だ。もう、これんかやれねべと思って……」
頑丈な身体をしたのが、そう云って、厚い下唇を時々癖のように嘗めながら眼を細めた。
「んで、財布これさ」
干柿のようなべったりした薄い蟇口を眼の高さに振ってみせた。
「あの白首、身体こったらに小せえくせに、とても上手えがったどオ!」
「おい、止せ、止せ!」
「ええ、ええ、やれやれ」
相手はへへへへへと笑った。
「見れ、ほら、感心なもんだ。ん?」酔った眼を丁度向い側の棚の下にすえて、顎で、「ん!」と一人が云った。
漁夫がその女房に金を渡しているところだった。
「見れ、見れ、なア!」
小さい箱の上に、皺くちゃになった札や銀貨を並べて、二人でそれを数えていた。男は小さい手帖に鉛筆をなめ、なめ何か書いていた。
「見れ。ん!」
「俺にだって嬶や子供はいるんだで」白首のことを話した漁夫が急に怒ったように云った。
そこから少し離れた棚に、宿酔の青ぶくれにムクンだ顔をした、頭の前だけを長くした若い漁夫が、