Japanische Klassiker mit Furigana
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ちまんだらしちょうぶし
血曼陀羅紙帳武士
国枝 史郎
Lesen Sie 血曼陀羅紙帳武士 (ちまんだらしちょうぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.970 Zeichen · 176 Bildschirme
年は二十七、八でもあろうか、手入れの届いた、白い、鞣し革のような皮膚は、男の情緒を悩ますに足り、受け口めいた唇は、女形のように濃情であった。結城の小袖に、小紋縮緬の下着を重ね、厚板の帯を結んでいる。こんな賭場へ来ているのは、五郎蔵が、
「おいお浦、祝儀ははずむから、小屋へ来て、客人の、酒や茶の接待をしてくんな」と頼んだからであるが、その実は、五郎蔵としては、片時もこの女を、自分の側から放したくないからであった。
(賭場に神棚が祭ってあるのは変だな)
と、盆の背後、客人の間に雑じって立っていた頼母は、五郎蔵やお浦から眼を外し、五郎蔵の背後、天井に近く設けられてある、白木造りの棚を眺めた。紫の幕が張ってあり、燈明が灯してあった。
(何かの縁起には相違あるまいが)
ゆすり浪人
この間にも、五百両胴のチョボ一は、勝負をつづけて行った。胴親、五郎蔵の膝の前に積まれてある、二十五両包みが、封を切られたかと思うと、ザラザラと賭け金が、胴親のもとへ掻き寄せられもした。
一人ばからしいほど受け目に入っている客人があった。編笠を冠ったままの、みすぼらしい扮装の浪人であったが、小判小粒とり雑ぜ、目紙の三へ張ったところ、それが二回まで受け、五両が百二十五両になった。