Japanische Klassiker mit Furigana
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けつえきがたさつじんじけん
血液型殺人事件
甲賀 三郎
Lesen Sie 血液型殺人事件 (けつえきがたさつじんじけん) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.256 Zeichen · 71 Bildschirme
考えれば考えるほど分らない事ばかりだ。
私はふと思いついて、本箱の奥の方に突込んであった無機化学の教科書を引張り出して、一酸化炭素の所を調べて見た。我々が燃料に使っているガスは石炭ガスと水成ガスの混合で、約%の一酸化炭素を含んでいる。この一酸化炭素は猛毒性のもので、燃料ガスに中毒するというのは、つまりこの一酸化炭素にやられるのである。
教科書の一酸化炭素の項には次のように書いてあった。
無色無臭の気体で、極めて激しい毒性がある。空気一〇〇、〇〇〇容中に一容を含むと、呼吸者は既に中毒の徴候を現わし、八〇〇容中に一容を含むものであると、三〇分位、一%を含むものでは僅々二分間で死を致すという。一酸化炭素が吸収せられると、血液中のヘモグロビンと結合し、ヘモグロビンの機能(酸素の運搬)を失わしめる。
私は鉛筆と紙を出して、ザッと計算して見た。毛沼博士の寝室は大体十二畳位だったから、十二尺に十八尺とし、天井の高さを十尺とすると、部屋の容積は約二千二百立方尺になる。瓦斯ストーブの噴出量はハッキリ分らないが、あれ位のものでは、私が経験した所によると、最大一分五立を出ないと思う。