Japanische Klassiker mit Furigana
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こううんりゅうすい
行雲流水
Lesen Sie 行雲流水 (こううんりゅうすい) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.645 Zeichen · 22 Bildschirme
まさかに、泥棒して貢いでいるとは気がつきませんでしたよ。あげくにソノ子と手に手をとって逐電しやがったんでしょう。バカな野郎でございます」
「吾吉はヤケクソでやったのさ。ソノ子と一緒ではあるまいな。あの子吾吉には鼻をひッかけないはずだよ」
「ヘエ、仰有いましたね。悟ったようなことを言いやがんない。このオタンコナスめ。けれども、和尚さん。私ゃ、どうしたら、いゝでしょうねえ」
「当人の行方が分らないのだから、ここで気をもんでも仕方がない。お前さんも女だてらにポンポン云うばッかりで思慮がないから、ロクな子供が育たない」
「へえ、悪うござんしたね。蛸坊主め、気どっていやがら。だけど、和尚さん、八卦かなんか立てゝ下さいな。あの野郎の襟クビふんづかまえて、蹴ッぽらかしてくれるから」
漬物屋のオカミサンは、蹴ッぽらかすなどという異様な言葉で威勢のほどを示したが、警察へよびたてられる、新聞記者は押しかけるで、ムカッ腹を立てゝいたのである。
ところがそれから十日目ぐらいに、五十万円使い果した吾吉は、サガミ湖の山林でクビをくくって死んでいた。盗んだ金の多くはバクチで失ったようであった。