Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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まち

街

宮本 百合子

Lesen Sie 街 (まち) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.689 Zeichen · 37 Bildschirme

Aozora Bunko

ブーキン夫人が真先に靴をぬいで階段に足をかけ、彼女に向って身振沢山に手を振った。

「おお、おお、あなたは本当に仕合せものよ、可愛いダーシェンカ! こんな天気に外を歩いて来て御覧なさい」

次いで、マリーナ・イワーノヴナ、最後にジェルテルスキーの長い脚が、左右、左右、階段の上に隠れるのを見届けると、下の小さい娘は自分達の部屋へかけ込み、息を殺して、

「お婆ちゃん、三人、異人さん」

と報告した。

三

長火鉢をはさんで姪の志津と話し込み、せきは孫の報告をききつけなかった。

「だからさ、そりゃ私みのるさんの覚悟が悪いって云ったのさ。義理にもせよ阿母さんだと思えばこそ、善ちゃんが自分の稼ぎで寒いめもさせないんだからね。孫の看病位お前……」

「おばあちゃん!」

うめは、祖母の黒繻子の衿にハンケチをかけた肩にもたれかかって押した。

「三人ですってば、異人さん」

「分りましたとさ」

長火鉢の向う側から、志津が云った。

「いい門番さんがいるのねえ、おばあさんとこ」

せきは、長火鉢の縁で煙管をはたき、大人の女でもみるような風に六つの孫娘をじろりと見た。

「おかしな子ったらないのさ、異人さん異人さんって大騒ぎさ。