Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

まちはふるさと

街はふるさと

坂口 安吾

Lesen Sie 街はふるさと (まちはふるさと) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 193.435 Zeichen · 389 Bildschirme

Aozora Bunko

せつ子は、又、うなずいた。

考えてみたって、仕様がない。長平は観念した。人間はみんなそれぞれ一人前に動きだすのが当然なのだから。どこといって、ぬきんでたところもなく、一風変ったところも見えない記代子なのだが、お半だのお七だのと思いきったことをやらかす女は、平凡で取柄のない小娘にかぎるのかも知れない。

それまでは予想もしないことであったが、恋をしたあとの記代子のふてぶてしさが、にわかに思い当るような気にもなった。

「なぜダタイしないのだろうね」

「なぜでしょう」

「よほど、頭がわるいんだろうな」

「平凡な子ほど気違いじみたことをしでかすわ。女の本能が気違いじみているのね」

「静かにさとしたらどうだろう。気が立っているだけじゃないかな」

「そうでもない。私の能力でできるだけの手をつくしてみた。青木さんの子供なんか、生ませたくなかったから」

手を変え、品を変え、さとしたり、すかしたりした時のことを思いだすと、腹のたつことばかりであった。

青木の口からダタイをすすめさせもしたし、青木もそれに不賛成ではなかったが、記代子はきかなかった。青木もあきらめて、

「結局ダタイをすすめることが、何よりダタイしないという決意をかたくさせるようなものさ。