Japanische Klassiker mit Furigana
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いふくとふじんのせいかつ
衣服と婦人の生活
宮本 百合子
Lesen Sie 衣服と婦人の生活 (いふくとふじんのせいかつ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.495 Zeichen · 17 Bildschirme
けれども、私たちに興味があるのはあのままの物語――太古の女酋長の日常の姿ではないだろうか。
ずっと後世になりヨーロッパの中世にあたる日本の藤原時代、女の人はどんなふうに縫ったり織ったりしていたのだろう。源氏物語の中には貴族の婦人たちが、自分で縫物をやっている描写はないと思う。優婉な紫の上が光君と一緒に、周囲の女性たちにおくる反物を選んでいるところはあるけれど、落窪物語はやはり王朝時代に書かれた物語ではあるけれども、ここに描かれている人たちは源氏物語のように時代にときめく藤原の大貴族たちではない。貴族でも貧乏貴族のような立場の人の生活だと思う。落窪の姫は、昔から日本にある悲劇女主人公、継娘であった。自分の娘を引立てて、まま娘である姫は、建物の中で日もよく当らないような粗末な部屋だか廊下だかわからないような一段おちくぼんだ部屋に住まわせた。物語の終りは、そのようにいじめられた落窪の姫に思いもかけない立派な愛人が出来て、堂々とした生活をするようになる、一種の「シンデレラ物語」であるけれども、ここでまた私たちの目をひくのはこの落窪の姫が非常に縫物が上手で家中の者の縫物をやらせられるという点である。