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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

「隆鼻術に限らず、詐偽師は宣伝が上手ですからなあ。婦人雑誌の広告なんかを一々信仰しちゃ大変です。目でも鼻でも生理的故障のない上からは、持って生れたのが一番自分に似合っているんです。子供の心持に帰らなければいけません。家の浩二はもっと小さい時、鼻は穴さえ明いていれば宜いんだと申しましたよ。その説明が如何にも原始的で面白いんです。目の覚めている時は生きているが、寝ている間に忘れて死ぬといけないから、息の出来るように鼻に二つ穴が明いているというのです。この精神が肝心です」

とお談義を始めた。

「もう分りましたわ。私もこの低い鼻で満足致しますわ」

「低いことは些っともありません。しかし低い高いは別問題として、御自分の鼻です。鼻の効用さえしていれば完全無欠です。すべて自分のものは一番好いと思わなければいけません。叔父さんはこんな顔をしていても、これで日本一の好男子の積りです。叔母さんも然う信じていてくれます」

「まあ、馬鹿ばかり仰有いますのね」

とお母さんは迷惑した。

「冗談は兎に角、絹子さん、あなたは御器量が好過ぎますよ。それで却って苦情が出るんです。大抵の婦人は自惚鏡に向って、私はこれで目丈けは千両だとか額丈けは富士額だとかと何か取柄を見つけ出します。