Japanische Klassiker mit Furigana
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme
「ええ。もう呆れて、何うにでも勝手にするが宜いと仰有っています」
「然うでしょうね」
「けれども叔母さん、家に多少金のあるのを当てにして腰が落ちつかないように思われちゃ困りますよ。僕は何の道自分でやって行く決心です」
「その精神さえあれば結構ですよ」
とお父さんは芳夫さんを能く理解している。
「家賃で食って行くなぞは大屋の凸凹のすることです。何かします。額の汗で食って行きます。しかし僕は金専門で働く気には何うしてもなれません。同僚は実にひどいんですよ」
「何がひどいの?」
「一も金二も金です。金が有らゆる標準です。あの男はこの頃人格を上げたと言うから、何か豪いことをしたのかと思うと、金を儲けたことです。金即ち人格ですよ」
「それも些っと極端ね」
「迚も鼻持ちがなりません」
「学校の先生でも芳夫さんのは大学でしょう」
「然うです」
「それなら勉強次第で博士になれますわ」
「なったって詰まりません」
「仕様がないのね。お金も名誉も要らないんじゃ余り慾がなさ過ぎますわ。まあまあ、ゆっくりお話しなさい」
とお母さんは下りて行った。
「その学校の方の口が定ると宜いですな」
「大丈夫定りますよ。