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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

とは有難い。活動の分らないのは少し時勢に後れている所為だろうと遺憾に思うが、芝居に力瘤を入れるところはナカナカ話せる。僕も何方かといえば高級の方が面白いのだから、これからはお母さんに御迷惑をかけまいと決心する。お父さんのいないのを承知でお母さんにねだるのは宜しくない。

お客さまも来ず、僕達もおとなしく、地震も揺らず、病人もなく、全く平穏無事の日もある。そんな時にはお母さんは、

「今日は押売が玄関に坐り込んで困りましたわ」

ぐらいのことで間に合わせる。こんな問題でもお父さんは、

「押売撃退の妙法を伝授してやろうか?」

なぞと受けて、冗談の材料にする。

「教えて戴きますわ。毎日一人や二人は屹度来るんですよ。御免、と言うから、お客さまかと思って襷を外して出て見ますと、筆を一本買って戴きたいなぞと申します」

とお母さんは毎度暇を潰されるので、女中のお蔦を相手に、然るべき駆除法を絶えず研究している。

「ああいうものに対等で行くからいけないのさ。俺なら斯うだ」

とお父さんは舌を出して目を白くした。

「何ですの? それは」

「狂人の真似さ。この通り。ベロベロベロ」

「まあ、お父さんが!」