Japanische Klassiker mit Furigana
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme
この肋膜炎からお礼が何程貰えるなんてことは些っとも考えていない。画家が絵を描いている時も同じことさ。潤筆料は多いほど結構だろうが、差当りは立派な芸術品に仕上げたいという外全く余念がない。斯ういう風に報酬のことを忘れてする仕事はすべて貴い」
とある。
「源太郎や、お前の学校の先生がお前達に講義をしている時は何うだろう?」
「先生は皆一生懸命ですよ。少し脇目でもしていようものなら呶鳴りつけられますから、油断も隙もありません」
「然うだろうとも。それぐらいにやらなければ、お前達の西瓜頭へは学問が入らない。苦心の程が察しられるよ。この一時間は俸給の何十分の一で何円に当るなぞという賤い料簡は微塵もない。儲けずくの商売人とは違う。心に疚しいところがないから、直ぐ憤る資格がある」
「道理で僕の方の漢文の先生は光風霽月居士という綽名がついていますよ。皆を叱り飛ばして置いて、斯う見えても我輩の心持は光風霽月じゃと仰有るんです」
というふうな問答のあった末、
「時に源太郎や、お前は一体何になる? まさか実業家じゃあるまいね?」
とお父さんは突然僕の一身に及んだ。
「未だ定めてありません」