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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

「嫌いなら仕方ないけれど、文科じゃ一生貧乏しなけりゃなりませんよ」

「お金なんか欲しくないんです」

と僕は思う通りを言った。

「まあまあ。お父さんの家庭教育が行き届いているんですね。あなた、平常からもっと世間並のことを仰有って下さらないと、子供が皆危険思想になってしまいますよ」

「何あに、これぐらいの時から金を欲しがるようなら、それこそ危険思想だ。しかし小説家とは俺以上だね。尤も全く無方針でいるよりは何か目当てのある方が宜い。まあまあ、その積りで心掛けるさ」

とお父さんは分らないことは言わない約束だったから仕方がなかった。

「心掛けるって、あなた、小説家にするんですか?」

「なると言うものにするさ。しかしこれぐらいの時には種々なことを考えるものだから、今に又変るよ」

「どうか地道な方へ変って貰いたいものですわね」

とお母さんも僕の志望を然う根柢の深いものと思っていなかった。尤も六ツの頃の電車の車掌から現在の創作家に達するまでには幾多の変遷を経過している。

「お父さん、一体何ういう風に心掛けたら宜いんでしょう?」

「小説家かい?」

「然うです」

「小説家の修行は第一に観察さ。