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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

そら、ラジオがかかった。躍りますよ」

と言った時、交通巡査は又躍り初めた。彼処のは東京中で一番よく躍る。

「何だって往来の真中で躍るんでがんす?」

「交通整理です。御覧なさい。自動車の通って好い時と悪い時をラジオ仕掛けであの人形が知らせるんです」

「成程、流石は東京だな。驚きましたよ」

と久作さんは漸く驚いてくれた。

しかし僕の驚く番が直ぐに来た。というのは三越へ入るか入らないに久作さんがひっくり返ってしまったのである。

「久作さん久作さん」

と僕は恥も外聞も観察も忘れて呼び叫んだが、目を白くしていて正体なかった。

「癲癇でしょう? 泡を吹いています」

と久作さんの頭へ草履を載せてくれた人もあった。

「救護所へお連れ申しましょう」

と店員達が来てくれた。その親切な介抱で久作さんは間もなく正気づいた。

「何うですか?」

「もう確かです。俺はもう郷里へ帰りたい」

「兎に角家へ帰りましょう」

と僕は自動車を頼んだ。又ひっくり返られては溜らない。

「山が見えない所為に身体がふうわりふうわりするところへ帽子を被ったもんだから……」

と久作さんは言ったが、家へ着いたら卒倒した理由が悉皆分った。