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Japanische Klassiker mit Furigana

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けいりゃくにじゅうせん

計略二重戦

甲賀 三郎

Lesen Sie 計略二重戦 (けいりゃくにじゅうせん) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.953 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

「その為なら、私達を地下室へ監禁する事は無駄です」

道雄少年はきっぱり云い放ちました。シムソンは不審そうに、少年の顔を穴の開くほどみつめていましたが、

「それはどう云う事かね」

「書類は今頃はもう取り返された筈です。先刻あなたはお父さんに、麹町郵便局に留置にしてあると云いました。僕はそれを部屋の外で聞いていましたから、あなたが窓の所を見に行った時に、この部屋に入って、その卓上電話で報告しておきました」

思いがけない道雄少年の言葉に、シムソンは顔を真蒼にして、のけ反るように驚くだろうと思いましたが、意外、彼はカラカラと笑い出しました。

「アハハハハ、ハハハハ」

電話の計略

「何を笑うのです」

道雄少年は突然笑い出したシムソンの顔を、呆れたように見守りながらとがめました。

「アハハハハ」シムソンはなおも笑いながら、

「君は私が先刻本当の事を云ったと思っているのかね。麹町郵便局に留置にしてあると云うのは、出鱈目なのだ。アハハハハ。君が本気にしたのは気の毒だったねえ」

「なあんだ」道雄少年はがっかりしながら云いました。「出鱈目だったのか」

「ハハハハ、大そう力を落したね」