Japanische Klassiker mit Furigana
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どくしょへんれき
読書遍歴
三木 清
Lesen Sie 読書遍歴 (どくしょへんれき) von 三木 清 (みききよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.120 Zeichen · 72 Bildschirme
彼のヒューマニズムが染み込んだのは、田舎者であった私にとって自然のことであった。今も私の心を惹くのは土である。名所としての自然でなくて土としての自然である。それは風景としての自然でさえない。芭蕉でさえも私には風流に過ぎる。風流の伝統よりも農民の伝統を私は尊いものに考えるのである。もっとも、蘆花の文学は農民の文学とはいえないであろう。私は今彼を読み直してみようとは思わない。昔深く影響されたもので、その思い出を完全にしておくために、後に再び読んでみることを欲しないような本があるものである。
三
中学の同級生に古林巌というのがいた。後に姓を改めて藤岡といったが、私どもの学校で有名な秀才で、非常な読書家でもあった。四年生の時彼が寄宿舎を出て私の村に下宿するようになってから親しく交わるようになったが、その時以来私は彼の影響でいろいろな書物を読むようになった。考えてみると、私が哲学を志望するようになったのも、藤岡の感化に基づいている。五年生の頃、彼は永井潜博士の著書を愛読し、しきりに生命の問題を論じ、私をとらえては器械説がどうの、生気説がどうの、と語り、フェルウォルンを尊敬し、その『一般生理学』