Japanische Klassiker mit Furigana
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だれもしらぬ
誰も知らぬ
Lesen Sie 誰も知らぬ (だれもしらぬ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.123 Zeichen · 14 Bildschirme
を私に発見されてしまいました。女の友達というものは、ちょっとでも親しくなると、すぐにアルバムを見せ合うものでございますが、いつか、芹川さんは大きな写真帖を持って来て、私に見せて下さいましたけれど、私は芹川さんの、うるさいほど叮嚀な説明を、いい加減に合槌打って拝聴しながら一枚一枚見ていって、そのうちに、とても綺麗な学生さんが、薔薇の花園の背景の前に、本を持って立っている写真がありましたので、私はおや綺麗なおかたねえ、と思わず言ってしまって、なぜだか顔が熱くなりました。すると芹川さんは、いきなり、いやっと言って私からアルバムをひったくってしまったので、私には、すぐははあと、気がつきました。いいの、もう拝見してしまったから、と私が落ちついて言うと、芹川さんは急に嬉しそうに、にこにこ笑い出して、わかったの? 油断ならないわね、ほんとう? 見て、すぐわかったの? もうね、女学校時代からなのよ、ご存じだったのね、などとひとりで口早に言い始めて、私が何も知ってやしないのに、洗いざらい、みんな話して下さいました。ほんとうに、素直な、罪の無いおかたでした。その写真の綺麗な学生さんは芹川さんと、何とかいう投書雑誌の愛読者通信欄とでも申しましょうか、そんなところがあるでしょう? その通信欄で言葉を交し、謂わば、まあ共鳴し合っ