Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶたきちとヒョロこ
豚吉とヒョロ子
三鳥山人
Lesen Sie 豚吉とヒョロ子 (ぶたきちとヒョロこ) von 三鳥山人 (みどりさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.498 Zeichen · 111 Bildschirme
その代りおれは泊めてくれるまでここを動かない」
と云ううちにその粉薬を仕舞って、その宿屋の上り口のところにドッカリと座りますと、今度は鞄からパイプを出して、黒い色の煙草を詰めて、火をつけてスパリスパリと吸い初めました。
店の番頭は困ってしまいました。
「どうもそんなことをなすっては困ります。こんなに店の前に大勢人が居ては、ほかのお客さんが泊りに来られませんから早く出て行って下さい……」
と云いかけましたが、ヒョイと妙なことに気が付きました。
座ったままパイプを啣えて、スパリスパリと煙草を吸っている無茶先生の顔がだんだん黄色くなって行きます。オヤオヤと思っているうちにその顔色が赤くなって、それから紫色になって、見る見るうちに真っ黒になってしまいました。
番頭は肝を潰してしまいましたが、その時に不図気が付きますと、黒くなったのは無茶先生ばかりではありません。側に居た豚吉やヒョロ子はもとより、まわりを取り巻いている見物人も、無茶先生の煙草の煙に当ったものはみんな、顔色が黄色から赤へ、赤から紫へ、紫から黒へとなりかけています。
番頭はふるえ上って奥へ飛んで来て、御主人の前まで来ると腰を抜かしました。