Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶたきちとヒョロこ
豚吉とヒョロ子
三鳥山人
Lesen Sie 豚吉とヒョロ子 (ぶたきちとヒョロこ) von 三鳥山人 (みどりさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.498 Zeichen · 111 Bildschirme
ました。
宿屋を取り巻いた兵隊達は、鼠一匹逃がすまいと鉄砲を構えて待っております。
その中の大将は、出来るだけそっと表の戸をコジあけさせて、兵隊を四五人連れて宿屋の中に這入って、主人の寝ている枕元に来ますと、靴の先でコツコツと蹴って起しました。
お酒に酔っていい心持ちで寝ていた宿屋の主人は、何事かと思って眼をさましますと、自分の枕元に怖い顔をした大将と、鉄砲を持った兵隊が四五人立っていますので、夢ではないかと眼をこすって起き上りました。
その時大将は腰のサーベルを見せながら、
「大きな声を出すと斬ってしまうぞ。只おれが尋ねることだけ返事しろ。貴様の処には髪毛や髭を蓬々と生やした真裸の怖い顔の男と、背の高い女と低い男の三人が昨夜から泊まっているだろう」
「ヘヘイ」
と、宿屋の主人は寝床の上に手を突いて、ふるえながら返事をしました。
「その三人をおれたちは捕えに来たのだ。さあ、そいつどもの居る室に案内をしろ」
「カ、カシコマリマシタ」
と、宿屋の主人はガタガタふるえながら立ち上って、階段を先に立って上りました。
大将はサーベルをギラリと抜いて兵隊に眼くばせをしますと、兵隊も鉄砲に剣をつけてあとから上って行きました。