Japanische Klassiker mit Furigana
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
Lesen Sie 負けない男 (まけないおとこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.799 Zeichen · 202 Bildschirme
「しかし先生はいつもお勝ちになります」
「不思議と首にはならんね」
「はあ」
「いつか寄ったら、町の新聞を相手にして盛んにやっているところだった。今度は危いと言って覚悟をしていたが、間もなく高等学校へ栄転した」
「あれは僕の郷里の中学校でした」
「生徒が県会議員を撲ったとか言って痛快がっていたよ。あの辺は少し事を好む傾向がある」
「弁護士です。其奴を撲った生徒の罪をお引受けになったんです」
と堀尾君は弁解したが、自分がその生徒だったことには触れなかった。
「ところで君は新聞事業が御志望ですか?」
と木下さんは用談へ戻った。
「はあ」
「会社から新聞社というと大分方面が違いますが、何か動機がありますか?」
「別にありません」
「無論新聞というものに興味はおありでしょうな?」
「多少あります」
「多少?」
「いや」
堀尾君は慌てゝ、
「実は何ういう次第か新聞社というものは今まで考えたことがなかったんです」
「それは興味がないからでしょう」
「さあ。むずかしい仕事と思っていましたから、問題外にしていたんです。しかし安藤先生が君だって勤まらないことはないと仰有って下すったものですから、急に興味が出て参りました」