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Japanische Klassiker mit Furigana

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まけないおとこ

負けない男

佐々木 邦

Lesen Sie 負けない男 (まけないおとこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.799 Zeichen · 202 Bildschirme

Aozora Bunko

「実はお礼ながら、お宅と関先生のところへ伺おうと思っていたところです」

「恐れ入ります。何れ又」

「まあ、宜いじゃありませんか? 親父も今出て参りましょう」

「いや、新聞を見て、役場の方をすっぽかして来たのですから、又改めて」

と野口さんは大急ぎだった。

馬橋村の知識階級は野口村長と関校長が頭株だ。それさえ大学を出れば必ず知事になれると思っているのだから、他に話相手がない。

正晴君は二三日で退屈を感じ始めた。

それから一週間ばかりして、奥田兄妹の帰省を二つ東の駅で迎えて四つ西の駅まで送った。無論兄貴よりも妹が目的だ。

「道子さん、こゝで迎えて殆ど隣県まで送るんですから、宮様待遇ですよ」

と冗談を言った。道子さんは無論満足だった。丁度昼時だったので、三人連れ立って食堂へ行った。

「時に君、貰うものは貰ったかね?」

と奥田君は笑いながら訊いた。

「うむ、目下手続中だ」

「安心した」

「しかし有っても無い積りでやる」

「それに限る。口の方は何うだい?」

「あのまゝさ」

「頼んではあるんだろうね」

「さあ。卒業前の話だから、西本先生、もう忘れているかも知れないよ」

「呑気だね」

「あの人は呑気だ」