Japanische Klassiker mit Furigana
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
Lesen Sie 負けない男 (まけないおとこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.799 Zeichen · 202 Bildschirme
「もう十年早く生れて来ると宜かったんだけれど」
「するとお互は三十五だぜ。矢っ張り詰まらないよ」
「然うだね、僕はあぐりさんのところへ行けなくなる」
「ヘッヘ」
と堀尾君も道子さんの面影を思い浮べた。
「今の笑い方は変だったよ」
「ハッハヽヽ」
「訂正したね」
「兎に角、僕は君の式へ出られるようだと宜いんだ」
「出てくれよ」
「口が定るようなら無論出る」
「定らなければ?」
「直ぐ帰るから駄目だ」
「それじゃ案内状は何処へ出すんだい?」
「旧の下宿へ寄越してくれ給え。兎に角、あすこへ落ちつくんだから」
「よし」
「定れば家を持つ」
「直ぐ結婚するのかい?」
「いや、僕丈けさ」
「卒業まで待つ必要はないぜ。僕のところのように結婚してから通わせれば宜い」
「それも考えているんだけれど」
「奥田君が反対って次第でもなかろう?」
「兄貴だからね。兄貴が片付かないと持ち出し悪いんだ」
「奥田君は一体何うなるんだい?」
「君と同じさ」
「養子かい?」
「いや、番人さ」
「番人なら早かろう?」
「この秋貰うことになっている」
「それから君達の番か?」
「然ういう黙契になっている」
「その何とかい?」
「うん」
「君もナカ/\やるんだね」