Japanische Klassiker mit Furigana
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
Lesen Sie 負けない男 (まけないおとこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.799 Zeichen · 202 Bildschirme
「その計画で着々進行中だが、君、君の家作に明いているのはないかい?」
「ないけれどある」
「え?」
「ないけれどあるよ」
と間瀬君はその都度頷いた。
「何ういう意味だい?」
「今は明いていないが、店立てを食わせれば直ぐ明く」
「成程」
「牛込に一軒家賃の値上げに応じないのがあるから、彼奴を追っ払っても宜い。好い家だよ。行って見ようか?」
「しかし現に入っているんだろう?」
「外から見る分には構わない」
「さあ」
と堀尾君は渋ったが、家が欲しいので結局応じた。
間瀬君のところは小石川だった。ブラ/\歩いて牛込の佐土原町へ差しかゝった時、
「この少し先の横町だよ」
と間瀬君が言った。
「この少し先の横町なら僕の友人の家の近所だぜ」
と堀尾君は考えた。それは悌四郎君のことだった。
「それなら尚お都合が好いじゃないか?」
「大きい家かい?」
「丁度手頃だ」
「家賃は?」
「今まで十五円だったのを十七円に上げようってんで問題が起っている」
「君、何て人が住んでいるんだ?」
「岩崎とかいった」
「これはいけない」
「何うした?」
「それだよ、僕の友人は」
「おや/\」
「あの男を追っ払っちゃ困るよ」
「よし/\。