Japanische Klassiker mit Furigana
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
Lesen Sie 負けない男 (まけないおとこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.799 Zeichen · 202 Bildschirme
「え?」
「鳧三平。なかりけりの鳧さ」
「変な苗字だね」
「類がない。この会社では鳧が鳧をつけるというくらいで、社長の懐ろ刀だよ。あの人に睨まれたら首がない」
「何だか厭な奴だな」
「やかまし屋だぜ。人事課長は新兵係だから溜まらない」
「新兵係というと?」
「お互の指導訓練を引受けているのさ。僕達は一月ばかり鳧さんから講習を受けたよ」
「何の?」
「執務上の心得さ。経験家だから無論悪いことは言わないが、あの人の註文通りにやったら命が続かなかろうって評判だ」
「僕も一昨日二時間ばかりお説法を食ったよ」
「後から入ったから、それぐらいで済んだのさ。余っ程徳をしている」
「いや、尚お追々小言を言うから、その積りでと予約をしてくれた」
「僕達だって皆未だにやられるんだよ」
「人事課からこゝまで目が届くのかね?」
「僕達は人事課から庶務課へ委託生ってことになっている。こゝの課長から成績の報告が行くんだ。決して油断はならないぜ」
と安川君は数ヵ月の経験から尚お具さに要領を話してくれた。二人は大学にいた頃は通り一遍の交際だったが、実社会へ出て机を並べると事が早い。間もなく懇親を深めた。
或日、堀尾君は、