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Japanische Klassiker mit Furigana

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びんぼうものがたり

貧乏物語

河上 肇

Lesen Sie 貧乏物語 (びんぼうものがたり) von 河上 肇 (かわかみはじめ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.773 Zeichen · 53 Bildschirme

Aozora Bunko

統計は古いけれども、これでその一斑はわかる。さればこの種の貧民に関する問題も、西洋諸国では古くからずいぶん重要な問題にはなっているが、しかしこれもまた私がここに問題とするところではない。

私がここに、西洋諸国にはたくさんの貧乏人がいるというのは、経済学上特定の意味を有する貧乏人のことで、かりにこれを第三の意味の貧乏人といっておく。そうしてそれを説明するためには、私はまず経済学者のいうところの貧乏線*の何ものたるやを説かねばならぬ。

(九月十二日)

* "Poverty line."

一の二

思うにわれわれ人間にとってたいせつなものはおよそ三ある。その一は肉体であり、その二は知能であり、その三は霊魂である。しかして人間の理想的生活といえば、ひっきょうこれら三のものをば健全に維持し発育させて行くことにほかならぬ。たとえばからだはいかに丈夫でも、あたまが鈍くては困る。またからだもよし、あたまもよいが、人格がいかにも劣等だというのでも困る。されば肉体と知能と霊魂、これら三のものの自然的発達をば維持して行くがため、言い換うれば人々の天分に応じてこれら三のものをばのびるところまでのびさして行くがため、必要なだけの物資を得ておらぬ者があれば、それらの者はすべてこれを貧乏人と称すべきである。