Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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びんぼうものがたり

貧乏物語

河上 肇

Lesen Sie 貧乏物語 (びんぼうものがたり) von 河上 肇 (かわかみはじめ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.773 Zeichen · 53 Bildschirme

Aozora Bunko

が立ち行きませぬ』と威丈高になって迫りますと『イヤお前の言うところは全く無理ではないが、しかし武士ともあるものがこのとおり両手を突いてひらにあやまっているではないか、済まぬわけだが今しばらくぜひ猶予してもらいたい』としきりにわび入る。これを橋の下で聞いていた乞食のせがれが、さてさてお侍だなんて平生大道狭しと威張っていくさるくせに商人ふぜいの者に両手をついてまであやまるとはなんとした情けない話であろう、いくら偉そうに威張っていたところで債鬼に責められてはあんなつらい思いもせなければならぬとすればつまらない、それを思うとわれわれの境界は実に結構なものだ、借金取りがやって来るでもなければ、泥棒のつける心配もない、風が吹こうが雨が降ろうが屋根が漏る心配も壁がこわれる心配もない、飢えては一わんの麦飯に舌鼓をうち、渇しては一杯の泥水にも甘露の思いをなす、いわゆる

一鉢千家ノ飯 孤身送ル二幾秋ヲカ一  一鉢千家の飯、孤身幾秋をか送る

冬ハ温ナリ路傍ノ草 夏ハ涼シ橋下ノ流レ  冬は温かなり路傍の草、夏は涼し橋下の流れ

非ズレ色ニ又非ズレ空ニ 無クレ楽復無シレ憂  色に非ず又空に非ず、楽無く復憂い無し