Japanische Klassiker mit Furigana
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かこうとしょうり
賈后と小吏
田中 貢太郎
Lesen Sie 賈后と小吏 (かこうとしょうり) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.751 Zeichen · 10 Bildschirme
すると問官が訊いた。
「その仙妃というのは、どんな女であったのか、美しい女であったか」
「あまり美しい女ではありません、背の低い肌の青黒い女でありました」
「他にどこか、これという特徴があったか」
その時青年は仙妃の眉尻に小さな疵痕のあったことを思いだした。
「右か左かの眉尻に小さな疵痕がありました」
それを聞くと問官はふふふと笑った。そして、
「よし、よし、解った、確かにそれは仙妃じゃ、仙妃にもらったものじゃ、窃ったものじゃない」
と、言って青年を縦して帰らした。問官は時の天子孝恵皇帝の皇后賈后の親類の男であった。
これは晋の賈后の逸話で、この話は早くから日本で翻案せられて吉田御殿類似の話になっている。谷崎潤一郎君の小説の中にもこの話をむしかえしたものがある。