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Japanische Klassiker mit Furigana

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にせもの

贋物

葛西 善蔵

Lesen Sie 贋物 (にせもの) von 葛西 善蔵 (かさいぜんぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.476 Zeichen · 43 Bildschirme

Aozora Bunko

これでも人がはいってピンと片づけてみなせ、本当に見違えるようになるで……」

久助爺はけろりとした顔つきでこう繰返すので、耕吉は気乗りはしなかったが、結局これに極めるほかなかった。……

月々十円ばかしの金が、借金の利息やら老父の飲代やらとして、惣治から送られていたのであった。それを老父は耕吉に横取りされたというわけである。家屋敷まで人手に渡している老父たちの生活は、惨めなものであった。老父は小商いをして小遣いを儲けていた。継母は自分の手しおにかけた耕吉の従妹の十四になるのなど相手に、鬼のように真黒くなって、林檎や葡萄の畠を世話していた。彼女はちょっと非凡なところのある精力家で、また皮肉屋であった。

「自家の兄さんはいつ見ても若い。ちっとも老けないところを見ると、お釈迦様という人もそうだったそうだが、自家の兄さんもつまりお釈迦様のような人かもしれないねえ。ヒヒヒ」こういった調子で、耕吉の病人じみた顔をまじまじと見ては、老父は聴かされた壇特山の講釈を想いだしておかしがった。五十近い働き者の女の直覚から、「やっぱしだめだ。まだまだこんな人相をしてるようでは金なぞ儲けれはせん。