Japanische Klassiker mit Furigana
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あかいろうそくとにんぎょ
赤いろうそくと人魚
小川 未明
Lesen Sie 赤いろうそくと人魚 (あかいろうそくとにんぎょ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 7.102 Zeichen · 14 Bildschirme
て死んだのであります。
たちまち、このうわさが世間に伝わると、もはや、だれも、この山の上のお宮に参詣するものがなくなりました。こうして、昔、あらたかであった神さまは、いまは、町の鬼門となってしまいました。そして、こんなお宮が、この町になければいいものと、うらまぬものはなかったのであります。
船乗りは、沖から、お宮のある山をながめておそれました。夜になると、この海の上は、なんとなくものすごうございました。はてしもなく、どちらを見まわしても、高い波がうねうねとうねっています。そして、岩に砕けては、白いあわが立ち上がっています。月が、雲間からもれて波の面を照らしたときは、まことに気味悪うございました。
真っ暗な、星もみえない、雨の降る晩に、波の上から、赤いろうそくの灯が、漂って、だんだん高く登って、いつしか山の上のお宮をさして、ちらちらと動いてゆくのを見たものがあります。
幾年もたたずして、そのふもとの町はほろびて、滅くなってしまいました。