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Japanische Klassiker mit Furigana

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あかさかじょうのからくり

赤坂城の謀略

国枝 史郎

Lesen Sie 赤坂城の謀略 (あかさかじょうのからくり) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.661 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

河内の国の一豪族の身が、一天万乗の君に見出され、たのむぞよとの御言葉を賜わった。何んたる一族の光栄であろう。尽忠の誠心を披瀝して、皇恩に御酬い致さねばならぬ。こう、ひたむきに決心した。功名も望まず栄誉も願わず、遠祖橘諸兄公以来の、忠心義胆が血となり涙となって、皇家へ御奉公仕ろうと、そう決心したのであった。

その御奉公の最初の現われが、赤坂築城であり、義兵の旗あげであり、そうして今度の籠城戦であった。

詭計のためとは云いながら、その城が燃えているのである。

(ナーニ)

と正成はすぐに思った。

(そうだ一旦は敵に渡す。が、やがて奪回して見せる)

*

大塔宮様が熊野方面に落ち、楠正成が河内摂津の間に、隠顕出没して再挙を計るべく、赤坂の城をこうして開いたのは、元弘元年十月の、二十一日のことであった。

が、約半年の月日が経って、翌年の四月になった時、正成はふたたび活動をはじめ、わずか五百の兵を以て、まず赤坂の城を攻め、城将湯浅定仏を降し、その兵を合わせて二千となし、住吉天王寺辺へ打って出で、渡辺橋の南に陣を敷いた。

両六波羅探題の周章狼狽は、外目にも笑止の程であって、隅田通治、高橋宗康、この両将に五千の兵を付け、急遽討伐に向わせた。