Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme

Aozora Bunko

「すると二人の嫌疑は晴れたのですか」

「まあ、そうなりますネ。二人もこれに懲りて、今後はどんなことがあっても、あの装置を働かす暗室内へは行かないと云っていますよ」

「では犯人は一体誰なんです」

「赤外線男――でしょうナ」

「課長さんは、赤外線男だといって満足していられるんですか」

「今となっては満足しています。昨日までは稍信じなかったですが、今日という今日は、赤外線男の仕業と信じました。この上は、私どもの手で、あの装置を二十四時間ぶっ通しに運転して、赤外線男を発見せずには置きません」

「しかし、レンズは室内を睨ませたがいいですよ。あの室内に赤外線男がウロウロしているのではネ」

帆村は、課長の勇猛心に顔負けがして、ちょっと皮肉を飛ばした。

7

その次の朝のことだった。

帆村荘六は早く起き出ると、どうした気紛れか、洋服箪笥からニッカーと鳥打帽子とを取り出して、ゴルフでもやりそうな扮装になった。

しかし別にクラブ・バッグを引張り出すわけでもなく、細い節竹のステッキを軽く手にもつと、外へ飛び出した。忌わしい第一、第二の犠牲者を、昨日一昨日に送ったとは思えないほど、麗かな陽春の空だった。